ワンコインデコーダX Plusの頒布を開始しました(2026.7.25)

②準備・部品リスト

 ワンコインデコーダXの製作に必要な工具、ツール、および各デコーダの主要な部品リスト(BOM)です。ハンダ付け作業を始める前に、必要なものがすべて揃っているか確認してください。

必要な工具・機器

 ワンコインデコーダXは、小型化のために表面実装部品(SMD)を多く使用しています。必ずしも必須ではありませんが、以下の工具を用意すると、作業が非常にスムーズになります。

  • 温度調節機能付きハンダゴテ:
     表面実装部品は熱に弱いため、300℃〜350℃程度に自動温度調整できるものが少々高額ですが最適です。極細のコテ先(細い円錐型など)を推奨します。
  • こて先クリーナー
     こてを置いておくためのこて台と、こて先をキレイにするためのスポンジが合体している物が便利です。こて先についた余分なハンダを落としたり、こて先が残渣で汚れた際に活躍します。
  • ハンダ:
      直径0.6mm〜0.8mm程度の細いヤニ入り糸ハンダが作業しやすく、ハンダの付けすぎを防げます。
     鉛フリーハンダは環境には優しいのですが融点が高く手作業には不利なため、有鉛のハンダをお勧めします。
  • 精密ピンセット:
     小さなチップ部品を掴むために必須です。通常の「ピンセット」と、手を離すと閉じる「逆作用ピンセット」がありますが、ご自身の使いやすいピンセットを選定してください。
  • ハンダ吸取線:
     万が一、マイコンの足などがブリッジ(ハンダで繋がってしまうこと)した際の修正に使用します。マイコンやモータードライバ、デュアルFETはワザと、ブリッジするようにたっぷりハンダを流して基板と部品の足をしっかりとハンダ付けして、その後ハンダ吸取線で吸い取ると導通も確実で、キレイに仕上がります。
  • プリント基板用フラックス:
     表面実装ICをハンダ付けする際、あらかじめ基板のパッドに塗っておくと、ハンダが綺麗に流れてブリッジを防げます。(真鍮工作用フラックスは使用しないでください)
  • 拡大鏡 / ルーペ:
     チップ部品の型番・向きの確認や、ハンダ付け後の微細なブリッジ、天ぷらハンダ(未接合)のチェックに使用します。LED機能付きがおススメです。特に、基板から部品の足が浮いていて導通不良になっている箇所はルーペで拡大しないと見つけにくいものです。

必須のソフトウェア書き込みツール

 ワンコインデコーダX(CH32V003マイコン)にファームウェアを書き込むためには、従来のPICマイコン用ツール(Pickitなど)は使用できません。以下のツールを必ずご用意ください。

  • WCH-LinkE(プログラマ/デバッガ)
     WCH社純正の書き込みツールです。秋月電子通商や海外通販等で千円前後で購入可能です。WebNucky部品頒布でも入手可能です。


    ※名称が似ている古い「WCH-Link」(末尾にEがつかないもの)は、CH32V003に対応していない場合があるため、必ず「WCH-LinkE」をご用意ください。
  • USB延長ケーブル(TypeA:オス-メス)
     パソコンとWCH-LinkEを接続するために必要になります。100円均一でも買えますが、私は接触不良による電圧降下でマイコンへの書き込み失敗で悩んだ経験からメーカー品を購入しています。
  • ワンコインデコーダX Test Board(ソフト書き込み&動作確認用基板)
     デコーダ本体を載せて、安全にプログラムの書き込みやLED・モーターのテストを行うための専用基板です。
     WebNucky部品頒布にて頒布しています。これがあることで、デコーダへのソフト書き込みや、車両への組み込み前の確実なテストが可能になります。

各デコーダの部品リスト

 デコーダの種類ごとの詳細な部品リストは以下のタブを切り替えて参照してください。

 なお、頒布サイトではこれらの部品やプリント基板を頒布しています。また、秋葉原の秋月電子でも購入できる部品を多く使用しています。

部品の種類部品番号仕様想定単価数量小計主な入手先
チップ抵抗R130kΩ~100kΩ
3216サイズ
10110頒布
チップコンデンサC1,C210uF/16V以上
3216サイズ
20240頒布又は秋月
ブリッジダイオードD1TS260S2511頒布又は秋月
ダイオードD2RB160M-30TR1511頒布又は秋月
3端子レギュレータU178L05F3011頒布又は秋月
RISC-VマイコンU2CH32V003J4M65011頒布又は秋月
モータードライバU3TB67H450FNG17011頒布又は秋月
専用プリント基板PCB8pin Loco用15011頒布
合計490円組立費除く
部品部品番号仕様想定単価数量小計主な入手先
チップ抵抗R130kΩ~100kΩ
3216サイズ
10110頒布
チップコンデンサC1,C210uF/16V以上
3216サイズ
20240頒布又は秋月
ブリッジダイオードD1TS260S25125頒布又は秋月
ダイオードD2RB160M-30TR15115頒布又は秋月
3端子レギュレータU178L05F30130頒布又は秋月
RISC-VマイコンU2CH32V003J4M650150頒布又は秋月
デュアルFETQ1uPA2753GR ,
NDS9936 等
30130頒布又は秋月
専用プリント基板PCB8pin FL用1501150頒布
合計350円組立費除く
部品部品番号仕様想定単価数量小計主な入手先
チップ抵抗R1~R6100kΩ 1608サイズ10660頒布又は秋月
チップコンデンサC1,C210uF 16V以上
1608サイズ
20240頒布又は秋月
ダイオードD1~D4RB160M-30TR15460頒布又は秋月
D5~D7BAT43XV210330頒布又は秋月
レギュレータICU1AP2204K-5.030130頒布又は秋月
RISC-VマイコンU2CH32V003F4P660160頒布又は秋月
モータードライバU3TB67H450FNG1701170頒布又は秋月
デュアルFETQ1,Q2SSM6N7002BFU15230頒布又は秋月
専用プリント基板PCB20pin Loco用1501150頒布
合計630円組立費除く
  • チップ抵抗:30kΩ~100kΩ
    3216サイズと呼ばれる、3.2x.16mmの抵抗です。手ハンダを考慮してチップ抵抗のなかでは大き目のサイズを選定しています。入手性が若干悪いので頒布基板に同梱しています。部品の向き(極性)はありません。
  • チップコンデンサ:10μF/16V以上
    チップ抵抗と同じく3216サイズを選定しています。耐圧は最低でも16V以上を使用してください。極性はありません。刻印がないので袋から開封すると選別できなくなるので注意しましょう。部品の向き(極性)はありません。
  • ブリッジダイオード:TS260S
    DCC信号を整流し直流を得るために用います。DCC信号の周波数を考慮しショットキーバリアタイプを使用しています。部品の向き(+,-,~表示)に注意して取付けます。
  • ダイオード:RB160M-30TR
    マイコン入力の保護のためにDCC信号の高い電圧を5Vにクリップするためにのダイオードです。ショットキーバリアタイプを使用しています。白線表示がカソード側です。部品の向きに注意して取付けます。
  • 3端子レギュレータ:78L05F
    3端子レギュレータとは電源ICの仲間です。変動する電源から、安定した5Vを生成するために用いられます。SOT-89パッケージです。部品の向き(極性)があります。
  • RISC-Vマイコン:CH32V003J4M6
    WCH社が製造する、非常に安価で高性能な32ビットRISC-Vマイコンです。数十円という驚異的な低価格と、小型の8ピンでありながら豊富な機能を持つマイコンです。ワンコインデコーダXの心臓部です。丸印が1ピンを示します。部品の向きに注意して実装します。
  • モータードライバ:TB67H450FNG
    ワンコインデコーダX やX Plusで使用している、東芝製のモータードライバーICです。マイコンからの信号を受けて、モーターに流す電流を制御しています。丸印が1ピンを示します。部品の向きに注意して実装します。
  • デュアルFET:uPA2753GR
    ワンコインデコーダX FLで使用している、ルネサス製のデュアルNチャネル・パワーMOSFETです。1つのパッケージに2つの素子を内蔵しており、ファンクション制御の出力制御に用いています。丸印が1ピンを示します。部品の向きに注意して実装します。

ワンコインデコーダX Test Boardで使用する部品

 部品と専用基板をセットにして、頒布サイトで頒布しています。

部品の種類部品番号仕様数量備考
抵抗R1、R2、R6~R82.2kΩ1/4W 炭素皮膜5赤赤赤金
同上R3、R41kΩ 1/4W 炭素皮膜2茶黒赤金
同上R5100Ω 3W 金属皮膜1
ピンソケットCN12×05 2.54mm Lアングル1WCH-LinkE接続用
ターミナルCN21×02 5.08mm1DCC入力用
未実装(CN3)(DCC入力 ピンヘッダ用)(1)(各自工夫用)
同上(CN4)(Motor出力 ピンヘッダ用)(1)(各自工夫用)
コンスルーJ11×03 2.54mm1ハンダ付けしない
同上J21×02 2.54mm1ハンダ付けしない
同上J31×04 2.54mm1ハンダ付けしない
ダイオードD1、D2RB100A ショットキーバリア2
ポリスイッチF1、F20.12A LVR012S-22
LEDLED1~LED10φ3.0mm 赤10
スイッチSW1、SW22回路2接点 IS-22352
スペーサMPS-08-04
プリント基板PCBワンコインデコーダX
テストボード
1

※ページ上部でも記載したとおり、別途、WCH-LinkEやUSBケーブルが必要になります。

  • 炭素皮膜抵抗:2.2kΩ(赤赤赤金)、1kΩ(茶黒赤金)1/4W品
    いわゆるカーボン抵抗と呼ばれる部品で、電子工作ではポピュラーな部品です。足を曲げて取付けします。部品の向きはありません。
  • 金属皮膜抵抗:100Ω 3W品
    疑似モーターとして電流を流すための部品で発熱対策で大きい部品を使用しています。足を曲げて取付けします。部品の向きはありません。
  • ピンソケット:2×05 2.54mm Lアングル
    WCH LINK-Eを接続するためのピンソケットです。ソケットが基板の外側を向くように取付けします。
  • ターミナル:1×02 5.08mm
    DCC信号の入力用端子として用いています。

  • コンスルー
    テスト基板とデコーダ基板を接続するために用います。端子部分がバネになっており、挿抜が可能になっています。厳密には上下の向きがありますが、通常は気にせず利用できます。なお、将来の交換のため、テスト基板へのハンダ付けをしないことを推奨しています。
  • ダイオード:RB100A
    ショットキーバリアタイプのダイオードです。部品の向きがあり、確認しづらいのですがパッケージの青線がカソード側を示します。
  • ポリスイッチ:0.12A LVR012S-2
    過電流が流れると発熱して切れるリセッタブルヒューズです。防護回路として用いていますが、万全ではありませんので、ハンダブリッジ等、ショートには十分注意して組み立てをします。部品の向きはありません。
  • LED:φ3.0mm 赤
    動作確認の各種表示用に用いています。部品の向きがあり、足が長いほうがアノード側で、基板の右側(表面)となるように取付けます。
  • スイッチ:2回路2接点 IS-2235
    動作確認用のLED回路を切り替えるために用いてします。部品の向きはありません。
  • スペーサ:MPS-08-0
    基板の四隅に挿入し基板を保持します。

部品と工具が揃ったら、いよいよハンダ付けの工程に進みます!

各デコーダ、Test Boardの回路図

 各デコーダ、Test Boardの回路図は「ダウンロード」ページでダウンロードできます。

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