【工事中】このサイトは現在作成中です。正式公開までしばらくお待ちください。

⑦ポイントデコーダとして使う

概要

 ワンコインデコーダXは、車両に搭載するだけでなく、専用のプログラムを書き込むことでKATOやTOMIXなどの「コイル式ポイントマシン」を駆動するためのポイントデコーダ(アクセサリデコーダ)として活用することができます。

 ハードウェア(基板)は車両用と全く同じものをそのまま使用しますが、ポイントマシンのコイル焼損を防ぐための出力制限(PWM制御)や、連続切り替えを防止する保護タイマーなど、ポイント制御に特化した安全機能が働きます。

ポイント用ファームウェアの書き込み

注意:ポイントデコーダとして使用するには、必ずマイコンに「ポイント専用ファームウェア」を書き込んでください。なお、ワンコインデコーダX FL、XPlusはハードウェアやファームウェアが未対応のため利用できません。

 ワンコインデコーダX(ポイント用)のファームウェアは「ダウンロード」ページで配布しています。

ダウンロードページへ

動作確認

 ポイントマシンを直接つなぐ前に、まずはLED等を用いたテスト基板を接続し、動作試験を行うことを強く推奨します。

  • コマンドステーションからアクセサリアドレス(初期値は「1」)宛てに切り替え操作を送信します。
  • デコーダの出力端子に繋いだテストLEDが「一瞬だけ(ピカッと)」光れば、ポイント用ファームウェアが正常に動作しています。
  • LEDが光りっぱなしになる場合は、車両用ファームウェアが書き込まれているか、マイコンの書き込みに失敗している可能性があります。直ちに電源を切り、ファームウェアを確認してください。

配線方法

警告:車両用ファームウェアが書き込まれた状態の基板にポイントマシンを接続しないでください。スロットルを上げるとポイントマシンに電流が流れ続け、最悪の場合はコイルが発熱し、道床が溶けたり火災の原因になったりする恐れがあり大変危険です。

 ハードウェアは車両用と同じため、結線先をモーターからポイントマシンに読み替えて配線します。
 詳しい配線方法は以下の図をご参照ください。

  • DCC信号入力 (TRACK / 赤・黒): コマンドステーションの線路出力(またはDCCフィーダー線)へ接続します。
  • ポイント出力 (MOTOR / オレンジ・グレー): ポイントマシンから伸びている2本のケーブルを接続します。

※ポイント出力に極性(プラスマイナス)の決まりはありません。もしコマンドステーションの「直進/分岐(定位/反位)」の操作と、実際のポイントの動きが逆になってしまう場合は、この2本の配線を左右入れ替えて接続してください。

ポイント用CV設定一覧

ポイント用ファームウェアを書き込んだデコーダでは、CV値の役割が以下のように切り替わります。

CV番号項目名初期値設定範囲・解説
CV1アクセサリアドレス下位129ポイントアドレスの下位バイトです。
CV2アクセサリアドレス上位248ポイントアドレスの上位バイトです。
CV3コイル通電時間5ポイントを転換する際に電気を流す時間です。設定値×10ミリ秒(初期値5 = 50ミリ秒)。確実に切り替わるギリギリの短い時間に設定してください。
CV4ポイントマシンのタイプ選択10: モーター式(常時通電/状態保持)
1: コイル式(パルス通電/一瞬だけ通電)
CV5動作ディレイ1複数のポイントを同じアドレスで同時転換する際に、動作タイミングをずらして電源の負担を減らすための遅延時間です。
CV6PWM出力(Duty比)127出力電圧の強さを制限し、コイルの焼損を防ぎます。255で100%出力。初期値の127は約50%出力です。
CV9保護タイマー5ポイントの連続切り替えを禁止する「お休み時間」です。設定値×100ミリ秒(初期値5 = 0.5秒)。誤操作によるコイルの過熱を防ぎます。
CV64(Reserved)設定禁止(前回の切り替え状態を記憶するための内部メモリとして自動使用)

ポイントアドレスの設定(CV1, CV2)

 コマンドステーションからポイントを個別に呼び出すためのアドレス(ポイント番号)を設定します。
 DCC規格のアクセサリアドレスは特殊な計算が必要なため以下のツールをご活用ください。
 表示された値に従いCV1とCV2を個別に書き込んでください。


コイル通電時間(CV3)

 ポイントを切り替える(パチンと動かす)際に、電気を流し続ける時間を設定します。

  • 設定値の目安: 設定値 1 につき約 10ミリ秒(0.01秒)
    • 5(初期値): 50ミリ秒間通電します。
    • 10: 100ミリ秒(0.1秒)間通電します。
  • 調整のコツ: コイル式ポイントマシン(CV4=1)の場合、この時間が長すぎるとコイルに負荷がかかり過熱の原因になります。スムーズに切り替わる範囲で、できるだけ短い時間(初期値の5〜10程度)に設定するのが長持ちさせる秘訣です。

ポイントマシンのタイプ選択:出力方式(CV4)

 接続するポイントマシンの駆動方式に合わせて、デコーダからの電気の流し方を切り替えます。間違えるとマシンを破損する恐れがあるため必ずご確認ください。

  • 1:コイル式(パルス通電モード)※初期値 KATOやTOMIXなどの一般的な2線式ソレノイド(コイル式)ポイントマシンに使用します。切り替え時の一瞬だけ電気を流し、指定時間(CV3)が経過すると自動的に電気を完全に遮断します。
  • 0:モーター式(常時通電モード) Turtles(タートル)などのスローモーション・モーター式ポイントマシンに使用します。切り替え時、電圧を流し続けてポイントマシンへの電力をキープ(保持)します。

動作ディレイ(CV5)

 同じポイントアドレス(ポイント番号)に複数のデコーダを割り当てている場合や、連動ポイントなどで同時に複数のポイントを動かす際、駆動タイミングをわざとズラすための遅延時間です。

  • 設定値の目安: 設定値 1 につき約 100ミリ秒(0.1秒)の遅延
  • 解説: 一斉にポイントが動くと、コマンドステーションの電源(ブースター)に瞬間的に大きな電流が流れ、電圧ドロップや保護回路の作動を引き起こすことがあります。数値を にしてタイミングをわずかにズラすことで、レイアウト全体の電源への負担を大幅に軽減できます。

PWM出力:Duty比(CV6)

 ポイントマシンへ出力する「電圧の強さ(パワー)」を制限する機能です。

  • 解説: 設定範囲は 0 〜 255 で、255 にすると100%(最高パワー)で出力します。初期値は 127(約50%のパワー) に絞ってあります。KATOやTOMIXのポイントはコイルの抵抗値が低いため、パワーを絞ることで「ガチャン!」という突入電流によるコイルの焼損やマシンの破損を防ぎます。
  • 調整のヒント: 大型ポイントや、バネが固く切り替わりが渋いポイントがある場合は、いきなりCV3(通電時間)を長くするのではなく、このCV6の数値を 150 ➡ 180 と少しずつ上げてパワーを強めてみてください。

保護タイマー(CV9)

 同じポイントの連続切り替え(連打)を禁止するクールダウン(お休み)時間を設定します。

  • 設定値の目安: 設定値 1 につき約 100ミリ秒(0.1秒)
    • 5 (初期値): 500ミリ秒(0.5秒)間は次の操作を受け付けません。
  • 解説: コマンドステーションのボタンを誤って連打してしまったり、お子様が面白がってスイッチを連続でカチカチ操作してしまった場合でも、このタイマーが作動している間はデコーダが出力をカットし、ポイントマシンの過熱・焼損を未然に防ぎます。

ポイントデコーダ調整のコツ(安全に使うために)

 コイル式ポイントマシンは非常にデリケートです。初期状態では安全のため出力が弱め(約50%)に設定されています。
 もしポイントが完全に切り替わらない(パチンと音がしない)場合は、以下の手順で少しずつ数値を上げて調整してください。

  • CV6(出力の強さ) を 150, 180... と少しずつ上げる。
  • それでも切り替わらない場合のみ、CV3(通電時間) を 6, 8... と少しずつ長くする

必要最低限の強さと時間で稼働させることが、ポイントマシンを長持ちさせる最大の秘訣です!